安芸の宮島 1

厳島神社は、安芸の国廿日市市の厳島(宮島)にある神社。
古くは伊都岐島神社とも記され、神紋は「三つ盛り二重亀甲に剣花菱」、と書くまでもなく、日本三景の一つ、年間約360万人が訪れるという巨大観光地だ。
  
霜月半ば、左右の山に突っ込むようにして安芸の国へ降り立つ。(かつては空から降り立つのは神様だけだったのにね)
宮島口へ向かう道、「左岡山」「右北九州」などの道標を見るに付けても、行旅の情を催される。
宮島口、船着き場から眺める宮島は、近い。が、大鳥居は小さい。
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空が急に重くなり、渡し船に乗ると、ひと時雨颯っとかかった。
傘の用意はしてゐるが、厳島の神様は私を歓迎してくださらないのか・・・と悲しくなる。

後日追記  この雨は、聖域に入るため身を清めるものだったのかもしれない。と、勝手に妄想。
     よって、歓迎されたものと思おう!


荷物を宿に預けるとすぐ、厳島神社に向かう。
雨だろうが風だろうが、来たからにはしっかり楽しもうと思う。
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大鳥居が暗い。まだ昼過ぎだというのに。
昼餉は、穴子饅頭。しかし、片手に傘、肩には鞄、首からカメラ、右手で穴子饅。空から土砂降り。写真は無理とあきらめる。
予定では穴子饅に地麦酒を、大鳥居を眺めながら、と行くはずが、おおはずれ。
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(こちらからお借り致しました。http://minkara.carview.co.jp/userid/450502/spot/565122/)

そこからしばらく厳島神社との再会の感動を味わい、神社の入り口へ向かう。
雨は徐々に弱くなり、雲が明るくなり始める。
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事前に知って、是非拝見したいと思っていた献茶式。
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昼前に訪れれば、家元のお手前を拝見できる。
御覧あれ、空が真っ青に、朱塗りの回廊に色とりどりの衣装をまとった女房達が妍を競うかのように・・・・なんと華やかな。(画面は拡大せぬことをお勧めします)
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私も一服頂くことにする。金五百円也
お干菓子は、厳島神社の神紋「三つ盛り二重亀甲に剣花菱」これだけで、なんだか有りがたい気持ちでいっぱいになる。
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受付の上品な白髪の女性は、手ずからお菓子を運んでくれて、あきらかにどこかの社中の先生に違いないと思われる雰囲気、語り口。
どこからいらしたのか?と私のことを二三聞いた後、午前中の献茶式の様子、会は表さんと1年交代でやっていることなど丁寧に教えてくれる。ひと波去って手持ちぶさただったのだろう。
さきほど、土砂降りに肩を濡らしながら寂しく穴子饅頭をほおばっていた時の侘びしさは、いつのまにやらどこかへ吹き飛び、幸先の良ささえ感じる。(単純)
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干潮の神社もいいものです。
本殿の片隅の暗がりにひっそりと置かれているのは「清盛像」。なぜ、このようにこっそりとおかれているのだろうか。
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神社に参詣のお礼と旅の安全をお祈り申し上げて、まず向かったのは清盛神社。
清盛没後770年後に作られたとはいえ、「清盛神社」と命名されているからには詣らないわけにはいかない。
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歴史民俗資料館では、企画展示として平清盛館を見学できる。
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入った瞬間からBGMは大河ドラマのテーマ。
正面には六波羅蜜寺の清盛像の原寸大レプリカ。
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撮影小道具の清盛の宋剣、静御前の衵扇、時子の掛け守り、後白河法皇の赤の衣装、清盛の水干、時子の壺装束など、音楽と共に気持ちが高揚していくのがわかる。(撮影禁止)
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ここのみ撮影可能。もちろん隣の鹿皮の席に座り、写真を撮ってもらった。
ちょうど見学客は私と70代後半と思われるおじいさんの2人だったため、躊躇なく頼む。お互いに撮影し合い、平清盛について軽く会話を交わす。
その後全館じっくり廻り、つい先日授業で取り上げたばかりの平敦盛と熊谷次郎直実の名場面の浮世絵などに感動しつつ、宝物館へ行く。平家納経は本物は見られないが、大正時代に作られたという複本と経箱を本物と思って見る。
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さて、日も傾き始め、時雨が降ったり日が差したり、不思議な天気。
神社に戻ると、完全に潮が引いている。
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ここぞとばかりにわらわらと老若男女が大鳥居の足下に集まってくる。私もその一人。
兼好法師に田舎者よとさげすまれるかもしれないけれど。
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人々が本殿にお尻を向けて大鳥居にばかり注目することを、神様はどう思っていらっしゃるのやら。
しかし、こんなに人々の注目を集める鳥居は他にないだろう。わかっていても見たくなる触りたくなる。見飽きない。それは、自然の中に有って、空と海と山と一体化しているから。天気、空の色、雲の形、凪いでいる海、荒れている海、干潮、満潮、大潮、新緑、紅葉、冬枯れ、雪、風、雨、数え出したらきりがないほどの自然現象が鳥居と一つになっている。もちろん社殿も同様。
よく思いついたことよ、凄いなぁ清盛。
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近くに行って初めて実感する大きさ。水につかる部分には富士壺がぎっしり生活している。
厳島神社の正式な参道は海の上にある。ここをくぐらなければ、正しく参詣したことにならないのでは?
( ↓ 画面下方に人の頭が見える)
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やがて、再び潮が満ち始め、人々も減って行く。
風は冷たく頬も鼻も冷たい。背後から鹿に鞄を狙われつつも、しばらく座って日没を待つ。
なんとも穏やかな景色。
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あしもとに残ったわずかな人影は修学旅行の高校生らしく、ガイドさんが「触るなら今ですよ~~」と声をかけているのが聞こえる。
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今夜は、海の上から参詣するとしよう。
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Commented at 2012-11-16 16:12
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by i-meisui at 2012-11-16 18:47
>鍵コメさん
なななな、なにに???清盛像?
by i-meisui | 2012-11-16 13:48 | 旅行 | Comments(2)

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