金沢ひとり旅 その3 ひがし茶屋街





ほほほほほ、と高らかに冴えた婦(おんな)の声が、夜陰の静寂(しじま)を、千鳥のように破って縫って、魔の通るがごとく、中空に響いて消えた。・・・中略・・・
東の廓と称する新地は、この山裾を入江のごとく続いた麓に、当夜祭礼なる毘沙門の社に接している。どこか、そのあたりの二三階、高楼(たかどの)の笑声の、風に乗って来たに相違ない、と思うにも、袖褄(そでつま)をひらひらと、怪鳥(けちょう)に乗った怪しい婦(おんな)が峰を飛んだようで凄かった。(『由縁の女』より)

東の廓はひがし茶屋街をさし、毘沙門は宇多須神社のことか?

江戸時代のままに残る唯一のお茶屋「志摩」を見学 

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国指定重要文化財のお茶屋はここと島原の角屋だけだとか

入館料を払い、靴を脱ぎ、手荷物をロッカーに入れて、スマホだけを持ち、見学
写真撮影可。ただし小さいカメラのみ

階段を上がると正面に・・・
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いきなり陰翳礼讃の世界に迷い込む  奥の座敷から上臈さんがふわりと現れそうな

座敷の屏風の中央当たりに顔認識するスマホ・・・
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紅い壁が華やかで艶っぽい 生けてある椿が可愛らしい
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二階のはなれ座敷
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↑ 姿を見せずに笛の音だけを愉しむ粋な影笛なども演じられた  影笛、いいねえ

↓ 釘隠はよく見たら兔だった。 この界隈のユルキャラ?マスコット?は兔のようです。
鏡花は兔のコレクターだった、というのは自分の干支「酉」の向かい干支が「卯」だから。
向かい干支は守り干支です。鏡花と私は正反対。私の向かい干支は「酉」
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照明はおそらく当時のままの光度を再現しているかと思う。すだれ越しの外光と行灯。
天井から吊すタイプはいつからあるのだろうか?
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一階、水屋は暗く、狭い  いい感じのとっくりが沢山ならんでいる。お膳は輪島塗だったでしょう。
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一階には、芸妓さんの使用した櫛笄や煙管や小物が硝子ケースに展示されていました。

主計町茶屋街といい、ここ志摩といい、
ふとした部屋の隅や軒下に、当時の空気が残っているような気がしました。







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by i-meisui | 2017-02-23 10:35 | | Comments(0)

平凡な主婦の暮らしの日記


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